瓦鍾馗の置かれる場所としては、
京都市内に代表される街場に多い「軒」と
郊外に多い「棟」が大部分で全体の九割がたはこのどちらかに置かれています。
探す時にも視線はこの両者の間をさまよいます。
昨年秋、雪だるまさんに奈良を案内していただいた際、
雪だるまさんの見つけた鍾馗に玄関に置かれた鍾馗さんが
意外に多いことがわかりました。
さらに、12月に徳島県を探訪した際には、見つけた八体の鍾馗さんすべてが
玄関に置かれていました。
これまでごく例外だと思っていた「玄関鍾馗」が
地域によっては一般的だということに、ここに至って気がつきました。
こうなると気になってしまうので、手間のかかる仕事ですが、
これまでに見てきた鍾馗さんの写真を見直して、
玄関鍾馗さんをピックアップしたところ、合計74体を確認しました。
内訳は京都府が30体、大阪府 17体、徳島県 8体、奈良県 7体 など。
2500体以上を記録している愛知県ではわずかに1体でした。
そのうちの何体かを写真でご紹介。
和歌山市加太町
シンプルな玄関に堂々と鎮座
阿波市吉野町
この地域に典型的な四方蓋造りの民家
京都市上京区
生活感あふれる軒先に。話し相手には事欠かない。
京都市北区
今風の家では屋根に鍾馗さんの置場がない?
京都市上京区
このお宅も置場に困った口か?
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